時々玄関やベランダでゴキブリの死骸を見かけることはありませんか?特に駆除したわけではないのに、なんで勝手に死んでいるだろう、と疑問が湧いてきますね。今回はゴキブリの死因について、解説と考察をしていきます。
ゴキブリとは?
みなさんも1度は見たことのあるゴキブリ。見かけたら駆除しようとする方が多いのではないでしょうか。ゴキブリは全世界に3500種ほど種類がいるそうですが、そのうち屋内で見かける種類は30種ほどなんたそうです。ほとんどの個体は屋外で生活しているなんて、あまりイメージがつかないですよね?
そんなゴキブリの特徴といえば、やっぱり「強い生命力」です。埃や髪の毛など何でも食べる雑食性に加え、1ヶ月何も食べなくても生き延びることができます。このスタイルは約2億年から進化していないそうで、現代まで通用するゴキブリの武器といえるでしょう。また、ゴキブリは繁殖力も強く、1回の出産で20匹ほど産むことができます。そして、瞬発力や筋力、頭脳も持ち合わせており、人間が駆除しようとしても、逃げ切ってしまったり、駆除しきれないところは、こういったゴキブリの能力からきていると言えるでしょう。
では、そんなゴキブリが、なぜ何もしていないのに玄関やベランダで死んでいることがあるのでしょう?
ゴキブリの死因
寿命
生命力の強いゴキブリですが、もちろん寿命はあります。日本でよく見かけられる種類のゴキブリは「チャバネゴキブリ」「クロゴキブリ」「ヤマトゴキブリ」です。それぞれの寿命は「チャバネゴキブリ:150日」「クロゴキブリ・ヤマトゴキブリ:2年〜2年半」ですので、思ったよりも長いですよね。それでも個体数も多いゴキブリですので、死骸を見かける数も多くなってしまうでしょう。そして、たまたまベランダや玄関外で寿命を迎えて死んでしまったのかもしれません。
ちなみに、ゴキブリはある程度気温が下がると活動能力が著しく低下します。極寒の冬にゴキブリを見かけることってあまりないですよね?それは活動能力が低下したゴキブリは、身を寄せ合って暖をとり、冬を超えているからです。また、個体によっては、寒さに強い種もいるため、寒さで死ぬことはあまりありません。氷河期をも超えてきたゴキブリですから、日本の気候くらいでは死ぬことはないのでしょう。
殺虫スプレーを誰かに撒かれた
先ほどもお伝えしたように、ゴキブリを見つけると、大体の人は駆除しようとしますよね?その時に殺虫剤を撒いたけど、逃げられてしまった、ということも多いのではないでしょうか。実はベランダや玄関外で死んでいるゴキブリは、その逃げてきたゴキブリの可能性があるのです。殺虫剤を撒かれて何とか逃げ切ったけれど、力尽きてしまったということです。ゴキジェットなどの強力スプレータイプは、命中しても即死にはならないことが多いですから、そういったスプレーを近隣住民がゴキブリに撒いた可能性があります。
別の場所で毒餌剤を食べた
毒餌とは餌の中に毒を混ぜた殺虫剤です。最近では食べてすぐ死ぬタイプではなく、巣に帰ったゴキブリの糞を食べた仲間ごと一網打尽にするように、遅延性タイプの毒餌剤が人気ですね。商品名だとコンバットやブラックキャップなどがそういった商品です。たまたま毒餌剤を食べたゴキブリが、ベランダや玄関外を通った際に毒餌剤の効果が出てきて、死んでしまったのかもしれません。また、毒餌剤の場合、巣にいる小さいゴキブリの赤ちゃんも毒が含まれた親の糞を食べて死ぬため、あちこちに小さいゴキブリの死骸があるかもしれません。しかしその場合は近隣にゴキブリの巣があること、ゴキブリが繁殖していることになるため、注意が必要です。
別の部屋で燻煙剤を撒かれた
燻煙剤とは、部屋全体に炊く殺虫効果のある煙のことです。バルサンなどの商品が有名ですね。よく大掃除や引越しの際に炊くという人も多いのではないでしょうか。また、空き家や空き室では入居準備のために炊くことも多いそうです。そうして燻煙剤を炊くと、煙に反応したゴキブリは逃げ出すわけですが、煙を吸ってしまうと殺虫成分が身体を回るわけですから、逃げている途中で死んでしまうことになるわけです。その場所がたまたま、玄関外やベランダだったというわけです。
クモに食べられた
クモは肉食で、様々な昆虫類を食べます。特にアシダガグモは家屋の中に侵入し、ゴキブリやその他昆虫などを捕食するため、いわばゴキブリの天敵生物です。そんなクモがゴキブリを捕食し、少し残してしまったとしたら、ゴキブリの死骸が残っているのも納得ですよね。しかし、せっかく捕食したのならば、残さず食べてほしいのはゴキブリ側としての願いでしょうし、残された死骸を処分しなければならなくなるのは、人間にとってはやめて頂きたいところですね。
イタズラで置かれた
あまり考えたくないですが、可能性はないとは言い切れないでしょう。近隣の誰かが、嫌がらせもしくは驚かそうとしてゴキブリの死骸を置いていくこともあるかもしれません。そういった時、証拠を掴むことは難しく、またイタズラがエスカレートする可能性まであるため、何度も続くようであれば、引越しの検討もおすすめします。
なんでゴキブリは仰向けに死んでいることが多いの?
ゴキブリを駆除した時、あまり見ないかもしれませんが、仰向けで死んでいることが多いのではないでしょうか。普段ゴキブリはうつ伏せで活動しているのに、なぜこの時は仰向けなのでしょう。それは、殺虫剤の効果でゴキブリの足が麻痺して内側に折り込むようになり、うつ伏せだとバランスが取れないためです。そのため、殺虫スプレーや毒餌剤、燻製剤などの殺虫剤で死んだゴキブリは仰向けで死んでいることが多いです。うつ伏せの場合は瀕死の状態か、寿命で死んでしまったかのどちらかでしょう。
なんでゴキブリが家の外にいるの?
ゴキブリを見かける時は大体が室内だと思いますが、もちろんゴキブリは屋外にもいます。部屋と部屋を伝って餌を探していたり、巣に戻ったりするためです。そして、部屋に入る時はわずかな隙間から室内へ侵入します。玄関の扉の隙間、排水管、換気扇の隙間などです。それらを通って移動しているために、移動中死んでしまうと、必然と玄関外やベランダで死んでいることになるのです。
また、外に植木を置いている方は注意です。植木の鉢の中を住処にしているゴキブリもいるため、植木から室内に出入りしている可能性があります。見かけた際には毒餌剤を置くなど対策を行いましょう。
ゴキブリの死骸の片付け方
先ほどもお伝えしたようにゴキブリは雑食性です。死骸をそのままにしておくと、他のゴキブリの餌になってしまうことになるため、なるべく早めに死骸を片付けましょう。ゴキブリを触っても平気な方なら大丈夫かもしれませんが、苦手という方が多いはず。そんな時は無理せずに道具に頼りましょう。掃除用のトングやちりとりと箒、ガムテープを長く切ったものなどを使用すると、触ることなく死骸を処分することができますよ。
また、ゴキブリは糞尿なども餌にするため、体には雑菌が多く含まれている可能性があります。なるべく素手ではさわらず、軍手やビニール手袋などをした上で死骸を処分しましょう。
まとめ
ゴキブリがベランダや玄関前で死んでいる理由は
- 寿命
- 近隣住民が殺虫剤(殺虫スプレー、毒餌剤、燻煙剤)を使用したところから逃げて来た
- クモに食べられて一部を残していった
- イタズラ
ということでした。
ただ、ゴキブリは死んだふりをすることもあります。死骸を片付ける時に、確実に死んでいるか確かめてから処分したいですね。
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